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2022.12.19
日刊繊維総合紙/繊維ニュースに掲載されました 国内縫製工場アイエスジェイエンタープライズ
明日へ これが我が社の生きる道 縫製編(84)/
アイエスジェイエンタープライズ/生産者守られる取引を
2022年12月16日 (金曜日)
アイエスジェイエンタープライズ(岐阜市)は織物のフルアイテムを生産する縫製工場だ。外国人技能実習生を含め、従業員の労働環境整備や法令順守を徹底する。エシカルでクリーンなモノ作りを進めており、井川貴裕社長(49)は「生産者が守られる取引を大事にしている」と語る。
1969年、井川社長の父親が個人事業主として創業し、88年に法人化した。創業当初はスカートの縫製が多かったが、今ではジャケット、コート、ワンピース、パンツ、シャツ、ブラウスなど織物製の衣料全般を扱う。ファッション衣料だけでなく、ユニフォームの縫製も手掛ける。
百貨店向けの比率は減少傾向にあるものの、直販ECサイトブランドやインフルエンサーブランド向けなどが増加傾向にある。ユニフォームは大手テーマパークやホテル、企業向けが中心だ。
ネット経由などで年間400~500件の問い合わせが来る。さらに、新型コロナウイルス禍で物流や生産が停滞したことによる国内回帰の流れも追い風となり、同社の注文は来年9月まで埋まる。系列会社の縫製工場や協力工場を活用しながら安定的な生産に努めている。
「当たり前のことをしているだけ」。同社は技能実習生と健全な雇用関係を築いており、ホワイトな工場運営を心掛けている。15日時点で11人の実習生が在籍。定期的な社員旅行や食事会のほか、帰国する実習生には日本製の時計を贈る。「一昔前の岐阜は実習生の扱いがひどく、周りの工場は労働問題だらけだった」。それがホワイト化を意識するきっかけだった。
井川社長は縫製業の傍ら、一般監理団体のMSI協同組合の代表理事も務め、不当な扱いを受ける実習生の再就職支援や救済活動にも取り組んできた。「今では岐阜の縫製業界はホワイト化が進んでいる。実習生の人権をきちんと守り、クリーンなファッションを作ろうという意識が徐々に浸透してきている」と話す。
国内に縫製という産業を残したいという強い思いもある。「実習生の人権を守り、適正な賃金や福利厚生があることで誰もが働きやすい職場になる。それによって日本人や外国人の人材が定着し事業を継続できるようになる」と語る。
それには発注者側の協力も不可欠とする。縫製工場に適切な加工料金が支払われることで、クリーンでエシカルなモノ作りが維持できるからだ。SDGs(持続可能な開発目標)が求められる昨今、それは発注者側のメリットでもある。「ジェンダー平等、働きがいなど持続可能なビジネスモデルが重要」と強調する。
本社:岐阜市上尻毛八幡133の4
代表者:井川 貴裕
主要生産品目:婦人服オールアイテム(織物製)
従業員:19人
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